許してくれる?

私にとって高校時代や思春期という言葉に集約される時間は、トラウマのようなものである。

それは、幼い頃から盲信的に捉えていた綺麗な世界が音を立てて崩れ、現実が見えるようになってきた時。

子供から大人へ変わる過渡期の中で、広がっていく視界に理解が追いついていなかったのだろう。

いつしか、薄らと死を意識するようになった。

何も誰も信じられない孤独感、繊細になって初めて気づく何かへの罪の意識。

強迫観念となって襲ってくるこれらから逃げるには、生きることをやめるしかないと思っていた。

2023-07-01